30.9.08

デジタルとアナログ

高校生のとき読んだ英語の教科書に、インターネットは「直線的」であるのに対して読書は「遠回り」である、というような内容のコラムがあったのを覚えている。

英語で書いてあって詳しくは覚えていないが、インターネットというのは何かキーワードでもって検索すればすぐさまそのキーワードを含むページを提示してくれるが、本の場合目的の事項を見つけるまでに目的とは関係のない箇所も見なくてはならなく、時間もかかるから「遠回り」であるということであった。

他の人と比べたことはないが、自分は本を読むのが遅い。それでも多くの本を読もうと「速読」に関する本を何冊か見て、実際に挑戦しようとしたが出来ないでいる。速読は本に書かれていることで自分が必要としているのは2割程度だから、何をその本から得ようとしているのか目的意識を持てば一字一句読む必要はなく、早く読むほうがかえって全体の構造をよく理解できるということらしい。

速読はどちらかというと「直線的」な行為だ。僕は目的を持って本を読んでいるつもりだが、目的から外れた意外な発見の中にこそ何か自分の思考、価値観を広げてくれる可能性を感じること出来ているような気がして楽しい。それが「遠回り」のいい所だ。

僕はこの違いをデジタルとアナログの時計に例えることがあるのだけど、デジタルの時計は種類にもよるが、0:00から0:01という具合に時間の経過を知らせてくれるけど、その間にある小さな変化は見えない。対してアナログ時計の場合、針の軌跡にかすかな変化が見て取れる。

0か1に分けてしまうのではなく、その間のかすかな変化に何か大事なことあるような気がしている。

2 件のコメント:

Unknown さんのコメント...

むずかしいな。時計の例もインターネッツもむしろ逆に感じられるがな。

インターネッツ。行き着くまでは単一直線だがそこから幾重ものリンクが張られている、wikipediaがいい例だろ。さらにいえばひとつの物事に対して幾重かの参考資料は精査する必要があるし、
どちらかといえばセミラティスなものでは?
本はリンクが物理的に一冊という単位で区切るから、そのストーリーはむしろ直線的

時計も自分でするようになって気づくいたのは、視認性(パッと見今何時)は圧倒的にアナログが優れている。デジタル時計は数字を読まないとわからないからね。
うっすら暗い時なんかアナログは読めるがデジタルはバックライトナシじゃ無理。
視認性で考えたら物理的に図形で時間を差し示すアナログ時計は相当ストレートだなとも思うよ

と、あえて逆を言ってみた

Inomata Teppei さんのコメント...

>toru
確かにアナログ時計の方が視認性という点ではデジタル時計より優れているかもしれないね。
でも「ストレート」っていうより「ダイレクト」っていう印象が強いかな、俺の場合。大した違いじゃないかもしれないけど。